南海電気鉄道は3月30日、子会社の南海フェリーが運航する和歌山港と徳島港を結ぶ航路の事業から撤退すると発表した。1998年の明石海峡大橋の開通により本州と四国を結ぶ交通の主流が陸路へ移行したことに加え、新型コロナウイルスの影響や近年の燃料費の高騰こうとうなどが原因で債務超過さいむちょうかの状態が続いており、事業の継続は困難だと判断した。

撤退の時期は2028年3月末を目途めどとしているが、運航中の船舶せんぱく2隻のうちの1隻「フェリーかつらぎ」は、就航しゅうこうから26年が経ち老朽化ろうきゅうかが進んでいる。そのため、安全な運航に支障ししょうしょうじるおそれがある場合には、撤退を早める可能性もあるとしている。

この決定に対し、和歌山県の宮崎泉知事は「航路の存続そんぞくのために様々な支援をしてきただけに、撤退の発表は極めて残念だ」と述べた。そのうえで、「今後は国や徳島県と連携れんけいし、撤退による影響を最小限に抑制よくせいできるようつとめたい」との考えを示した。