オーストラリアで、「鳥とりインフルエンザ」という病気びょうきが見みつかりました。この病気びょうきは、特とくに野生やせいの動物どうぶつにとって、とても危険きけんです。世界せかいの他ほかの国くにではこの病気びょうきが問題もんだいになっていましたが、オーストラリアでは今いままでありませんでした。たくさんの鳥とりが死しんでいるというニュースがあり、政府せいふは動物どうぶつを守まもるためにワクチンを打うつことを決きめました。最初さいしょに、ビクトリア州しゅうにいる「コガタペンギン」という小ちいさいペンギンのグループにワクチンを打うちます。

なぜペンギンなのでしょうか。大学だいがくの先生せんせいがその理由りゆうを説明せつめいしました。「野生やせいの動物どうぶつを捕つかまえてワクチンを打うつのは、とても難むずかしいことです。特とくにこのワクチンは2回かい打うつ必要ひつようがあるので、もっと大変たいへんです。しかし、コガタペンギンは空そらを飛とぶことができません。いつもグループで生活せいかつしていて、夜よるになると同おなじ巣穴すあなに帰かえります。だから、他ほかの鳥とりよりも捕つかまえやすく、ワクチンを打うつのが簡単かんたんなのです。」

ビクトリア州しゅうの多おおくの人ひとは、このニュースを「いいことだ」と思おもいました。ある政治家せいじかはSNSに、この計画けいかくについて書かきました。「セントキルダとフィリップ島とうにいる5000羽わを超こえるペンギンにワクチンを打うちます。これは世界せかいで一番いちばん大おおきな、野生やせいの鳥とりへのワクチン計画けいかくでしょう。今いまのところ、ペンギンは病気びょうきになっていません。この計画けいかくは、ペンギンがこれからも元気げんきでいられるようにするためのものです。ペンギンのおかげで、この地域ちいきは特別とくべつな場所ばしょになっています。」

しかし、SNSではワクチンに反対はんたいする人ひとたちもいました。その人ひとたちは政治家せいじかの悪口わるぐちを書かきました。「ワクチンを打うったら、ペンギンはみんな死しんでしまう」とか、「政府せいふがお金かねをもうけるために動物どうぶつを利用りようしている」などのコメントがありました。このように、政府せいふや専門家せんもんかの話はなしを信しんじない考かんがえを持もつ人ひともいるのです。

オーストラリアでは、このような人ひとたちを「クッカー」と呼よぶことがあります。これはオーストラリアだけで使つかわれる特別とくべつなスラング(俗語ぞくご)です。この言葉ことばは2021年ねんごろ、コロナウイルスのワクチンなどに反対はんたいする人ひとへの悪口わるぐちとして使つかわれ始はじめました。今いまでは、政府せいふの発表はっぴょうなどを信しんじない「陰謀論者いんぼうろんじゃ」と同おなじような意味いみで使つかわれることもあります。