アフリカの多くの国で、病院から出るごみが大きな問題になっています。これは「医療廃棄物」と呼ばれ、正しい処理が必要です。ある専門家は、「病院のごみを正しく管理しなければ、医療はうまく働きません」と話します。アフリカの病院からは毎日、たくさんのごみが出ています。マリの首都にある大学病院では、1年間で100トン近くのごみが出るという調査結果もありました。これらのごみは、病気を広げる原因になるかもしれません。
調査によると、多くの病院でごみの処理に問題がありました。使った後の注射器や血がついたガーゼなどが、食べ残しのような普通のごみと一緒に捨てられています。危険なごみと安全なごみを分ける「分別」ができていないのです。セネガルのある医者は、「近くの住宅街や浜辺に注射器が捨てられているのを見たことがあります。これは特に子供たちにとって大変危険です」と話しています。世界保健機関(WHO)によると、病院のごみの約15%は、人の体に悪い有害なものです。
なぜこのような問題が起きるのでしょうか。原因の一つは、スタッフの多くが分別のルールを守っていないことです。また、ごみを安全に処理するための設備やお金が足りていません。ごみを集めるための車が不足していたり、ごみを燃やす「焼却炉」を使うための燃料が高すぎたりします。そのため、病気の原因になる菌を完全に殺せない簡単な方法で燃やすこともあります。さらに、ごみを扱う作業員を守るための手袋さえないこともあり、とても危険です。
この問題は、人々の健康と環境に深刻な影響を与えます。注射器の針でけがをすると、C型肝炎やHIVのような重い感染症がうつるかもしれません。正しく処理されなかったごみは、土や水、空気を汚染します。解決のためには、専門の設備を作ったり、国がごみを管理するシステムを開発したりすることが重要です。そして、病院で働くスタッフへの教育を強化し、みんなの意識を高めることも必要です。専門家の一りは、「研修と設備、そして政府の強い意志があれば、危険を大きく減らすことができます」と話しています。