アフリカのリベリアで、たくさんの女性が「産科瘻孔」という病気で苦しんでいます。この病気は、赤ちゃんを産むのがとても大変だった時に、体の中に穴が開いてしまう病気です。おしっこやうんちが自分で止められなくなります。ロルプさん(仮名)も、この病気に苦しむ一人です。彼女は3年以上前、17歳の時にとても長い時間がかかる出産をしました。しかし、赤ちゃんは死んで生まれてきました。そしてその後、ロルプさんは産科瘻孔になりました。
赤ちゃんを失った悲しみと病気のせいで、ロルプさんは心も病気になり、夜も眠れなくなりました。彼女とお母さんは、病気を治す方法を探し始めました。昔からの方法で治す人のところへ行きましたが、良くなりませんでした。首都モンロビアの病院へも行きましたが、医者は正しい病名を見つけることができませんでした。やっと彼女の病気が産科瘻孔だと分かった時には、無料で手術が受けられるキャンペーンは終わっていました。これまでに治療のために900米ドル以上を使い、仕事のお金もなくなってしまいました。
リベリアでは毎年、約100人の女性がこの病気になっています。特に25歳より若い女性が多いです。しかし、一番大きな問題は、この病気の手術ができる専門の医者がとても少ないことです。ある医者によると、ここ5年から7年、リベリアにはこの手術ができる医者がほとんどいませんでした。病気を防ぐためには早い段階での医療が必要ですが、地方の病院では難しい出産に対応できないことも多いのです。
リベリアの政府は、この問題を解決しようとしています。専門の医者を育てたり、国内で初めての治療センターを作る計画があります。しかし、外国からの援助が減り、薬などが足りないという問題もあります。そんな中、2023年12月に、政府は約8年ぶりに全国で無料の手術キャンペーンを行いました。ロルプさんなど100人以上が申し込みましたが、手術を受けられたのは33人だけでした。ロルプさんも手術を受けることができず、とてもがっかりしました。
この病気の女性たちは、体の苦しみだけでなく、社会から孤立したり、ひどいことを言われたりします。ロルプさんは近所の人から「魔女」と呼ばれ、友達とも会えなくなりました。手術は受けられませんでしたが、ロルプさんたちはリハビリのプログラムに参加しました。そこで石鹸の作り方などを習う職業訓練を受け、仕事を始めるためのキットをもらいました。今、彼女は故郷で石鹸を作って売っています。新しい生活を始めながら、まだ日程が決まっていない手術の連絡を待ち続けています。