オーストラリアではこれまで、お金持ちがたくさんのお金を使って、政治に大きな影響を与えることができました。例えば、あるビジネスマンは、過去3回の国の選挙で260億円以上ものお金を選挙運動に使いました。また、大きな政党も会社からお金をもらっていましたが、その情報はあまり公開されていませんでした。多くの国民は、これが政治の公平さをなくしていると考えていました。この状況を変えるため、政治のお金に関する新しい法律ができました。
この新しい法律は2025年のはじめに決まり、来年から始まります。今まで、政治家や政党がもらうお金(献金)や、選挙に使うお金の額に制限がありませんでした。しかし、新しい法律では、これらのお金に初めて上限(これ以上はダメという金額)が決められます。また、だれがいくら献金したかという情報も、今までより速く、くわしく公開されるようになります。これはオーストラリアの政治がより公平になるための一歩です。
しかし、この新しい法律は完璧ではありません。専門家は、献金の上限額がまだ高すぎると言っています。いろいろな方法を使えば、実際には1年に1億6000万円ぐらい献金できるかもしれません。また、政党が選挙に使えるお金の上限も約90億円と非常に高いです。このルールは、大きな政党には有利ですが、政党に所属していない無所属の議員には不利だという批判もあります。
ほかにも問題があります。まず、法律の内容がとても複雑で、小さな政党がルールを守るのは大変です。そして、法律が始まるのが2年後と遅いことにも疑問の声があります。政府は「準備の時間が必要だから」と説明していますが、大きな政党が次の選挙のためにお金を集める時間を作っているのではないかと疑われています。結局、ルールを作っても、お金持ちが別の方法で政治に影響を与えるかもしれません。この法律も、将来また見直しが必要になるでしょう。