最近さいきん、台湾でシラヤ族が17番目ばんめの「原住民族げんじゅうみんぞく」として正式せいしきに認みとめられました。シラヤ族は、昔むかしから台湾の平野へいやに住んでいた人々ひとびとです。しかし、これまでは政府せいふに原住民族げんじゅうみんぞくとは認みとめられていませんでした。認みとめられるまでに30年以上という長ながい時間がかかりました。

シラヤ族は、女性じょせいが中心ちゅうしんの社会しゃかいで、シンカン語ごという特別とくべつな言葉ことばを話していました。自然しぜんの神様を信しんじる信仰しんこうがあり、特別とくべつな儀式ぎしきも行おこなっていました。しかし、300年以上もの間あいだ、清しんや日本、その後あとの国民党こくみんとうの時代じだいに「同化政策どうかせいさく」が続つづきました。これは、シラヤ族に自分たちの文化ぶんかや言葉ことばをやめさせ、漢民族かんみんぞくと同おなじようにさせる政策せいさくでした。その結果けっか、シラヤ族の文化ぶんかや言葉ことばはほとんどなくなってしまいました。

昔むかしの政府せいふは、台湾の原住民族げんじゅうみんぞくを二つのグループに分わけていました。一つは山やまに住む「山地原住民さんちげんじゅうみん」、もう一つは平野へいやに住む「平地原住民へいちげんじゅうみん」です。しかし、政府せいふは「山地原住民さんちげんじゅうみん」だけを正式せいしきな原住民族げんじゅうみんぞくとして登録とうろくしました。シラヤ族のような「平地原住民へいちげんじゅうみん」は、漢民族かんみんぞくと同おなじように扱あつかわれ、原住民族げんじゅうみんぞくとしての権利けんりを認みとめられませんでした。そのため、自分たちの土地とちの権利けんりも守まもることができませんでした。

1990年代ねんだいごろから台湾で民主化みんしゅかが進すすみ、原住民族げんじゅうみんぞくは自分たちの権利けんりを求もとめる運動うんどうを始めました。シラヤ族も「原住民族げんじゅうみんぞくとして認みとめてほしい」と訴うったえ続つづけました。特とくに、タラヴァンさんという家族かぞくは、三つの世代せだいにわたってシラヤ族の文化ぶんかや言葉ことばを復活ふっかつさせるために一生懸命いっしょうけんめい努力どりょくしました。古ふるい資料しりょうからシンカン語ごの単語たんごを4,000も見みつけだし、その言葉ことばで子こどものための本ほんなどを作つくりました。

タラヴァンさんの一人ひとりは、「シラヤ族が認みとめられたのは、誰だれかを仲間外なかまはずれにするためではありません」と話しています。そして、「歴史れきしの中なかで忘わすれられていたシラヤ族のことを、もう一度いちどみんなに見みてほしいのです。このことをきっかけに、多おおくの人ひとに台湾の本当ほんとうの歴史れきしや、私わたしたちの言葉ことばや文化ぶんかがなぜなくなったのかを理解りかいしてほしい」と願ねがっています。